私の見ている風景

アイドルを尊敬してやまない22歳。社会人1年目。(twitter:@tkts_0509)

5年間の集大成 Sexy Zone Tour2017 "STAGE"

「大人」って、何歳からを言うんだろう。社会人になった今でも、分からないままでいる。

小さい頃、「大人」はもっとずっと大人で、しっかりした存在なのだと思ってた。しかしいざ自分が世間一般的に「大人」と呼ばれる年齢になってみると、昔思い描いていた「大人」とはかけ離れていて、自分はいつになったら本物の「大人」になれるかと、答えを出せないままでいる。

私は今年、22歳になった。少し前までは応援するアイドルは皆年上で、格好いいと思えば素直に「イケメン!!」と言い、投げキッス等の照れくさいファンサを受けても「キャーーーーーっ!!!!」と叫ぶことができていた。けれども、大人になんかなりたくないとジタバタ抵抗する自分を嘲笑うかのようにあっという間に月日は過ぎ、最近では応援するアイドルはほとんどが年下となった。すると、こちらから彼等へ「好きだ」と伝える熱量は変わらないのに、彼等から私達へメッセージが発せられた時、それを素直に受け止めることができなくなってしまった。自分に直接向けられているわけではないとはいえ、「年下の男の子」の口から出る「愛してるよ」等のまっすぐな言葉を、我が事として受け入れて良いのは彼等よりもずっと若い女の子達の特権で、自分の様な、彼らのお姉さんとも年齢がかわらない人間が、それを真正面から受け止めるのは何だか照れくさいと感じるようになったのである。

だから、私は年下のアイドルを応援する際は、常に自分を大勢の輪の外に置き、その世界を俯瞰するように楽しむようになった。彼らが大勢の女の子達に黄色い声援を挙げさせている様子を、まるで授業参観に来た親の様に「可愛い!!」「よくできました!」「やっぱりうちの子が一番!!」と言って楽しむ。そうすることで、自分が抱く照れくささを回避すると同時に、『私は彼等より「大人」なんだ』と、「大人」になりきれない自分を無理矢理「大人」に仕立て上げていたのだと思う。

 

あの5人に対してもそうだ。

5人を初めて見た時、彼等はまだ子供だった。下は11歳から、上は17歳。当時16歳だった私から見ると、同学年の子を含め4人が年下という初めてのグループだった。そのとき私はHey!Say!JUMPのファンクラブにしか入っていなかったのだが、彼等はギリギリ全員が年上だったので、年下のグループを応援する、というのはあの5人が初めてとなった。

彼らは幼かった。背は低く、舞台経験も少なく、声変わりすらしていない。5人が5人とも、宝の地図とヒノキの棒しか持たないまま冒険の世界に飛び込んだ主人公のように、伸びしろこそあれ進み方が分からないという状況だった。グループの中での役割も、事務所の中での立ち位置も、全てが不透明。けれど、だからこそ、「何者」かになろうとがむしゃらに進み続ける彼らの姿は当時の私の胸に刺さり、親戚の子の成長を見守るような気持ちで、応援したくなった。

しばらくすると、5人はバラバラになった。5人が3人になり、残る2人も離れ離れになっての活動が始まった。目に見える格差に怒り悲しみ、離れていくファンが続出した。残された私達も、何を応援すればいいのか、どう応援すればいいのか分からない。「3人を応援することは、2人を応援しないことと同じだ!」「今の体制が続くくらいなら、もう解散してくれた方がずっといい。」ファンの中でも意見が割れ、ネットでは数々の論争が生まれた。中には、「ファンなのに、なぜそんな酷いことが言えるのか!」と厳しく批判される意見もあった。しかし、違う。そこにあったのは、ファンだからこそ、5人のことを応援しているからこそ、生まれた言葉だった。あの時、進み方が分からなくなっていたのは、私達ファンも同じだったのだ。

 

そして、2015年。彼らは5人になって帰ってきた。それまで以上の大きな夢と、強い覚悟と決意を持って。上のお兄ちゃん2人は、5人が5人であるために、お互いの存在を認め合った。離れていた下の2人は、それぞれの地で磨いてきた武器を、自分のため、5人のために使った。そして、そんな4人の姿を見た絶対エースは、グループを引っ張る存在から、4人の背中を支える存在になった。「何者」でもなかった彼等が、それぞれの役割を見つけ、1つのパーティとして再集結したのである。

そして5人は加速していく。心も体もグングン大きくなり、事務所の末っ子から、後輩達に背中を見せるグループになった。いくつもの壁を乗り越えて、彼らは今、堂々とステージに立っている。 

そして迎えた5周年ツアー「STAGE」。今回のステージは、これまでと全く違うものとなっていた。従来のように大勢のJr.をバッグに付けず、5人で1つのステージを作り上げていた。演出も、色の使い方も、全てが未経験の世界。ステージ上で堂々とパフォーマンスする彼等は、私が知っている5人とはまるで別人だった。

そんなステージで見せた、彼等の涙。辛いことばかりだったでしょう。その笑顔の裏に、何度も涙を押し殺したことでしょう。不安と、寂しさと、嫉妬が、何度君達の笑顔を奪ってきたか、私達には図り知れません。でも、これまでずっと涙は見せまいと努めてきた君達が、今回初めて、見せてくれた涙。嬉しかった。君達が、初めて私達に見せてくれた、等身大の自分自身でした。

私達は、誤解していたのかもしれません。君達はいつだって、自分達を信じて、走り続けていました。君達を信じていなかったのは、私達です。信じることが怖くなり、途中で手を放してしまいそうになっていたのは、君達じゃない。私達でした。君達はいつだって、前を向いていたのに。赤い薔薇で埋め尽くされた会場を見て、クシャっと顔を歪めた君達を見た瞬間、これまで君達が抱えていた大きな不安や苦しみを、分かっていた気になっていた自分を恥じました。大きな渦の中で、走り続けた5年間。私達が抱えていた不安なんかより、君達はもっともっと大きな不安を抱えていたのだと、今回、改めて知ることができました。

 

気付けば、君達はとっくに「大人」になっていました。高くなった背丈とは正反対に、低くなった声。そして何より、心が大きくなりました。そんな君達を見て、頼もしく思うと同時に、一抹の寂しさを抱きました。正直に言うと、できるなら、「年下の男の子」のまま、大人達に見守られたままの君達でいてほしかった。どれだけ残酷に月日が流れても、振り返れば無邪気な笑顔の君達がいてくれる。そうであってほしい、と思っていました。しかし、そんなのは、私のエゴです。君達だけは成長してほしくない、大人になんてなってほしくないなんて無責任な希望を押し付けるのは、「大人」になりきれず、しかし「子供」に戻ることもできない、私の醜いエゴでした。立ち止まっていたのは、私の方だったのです。君達を年下扱することで、まるで自分が大人になったように仕立て上げていたずるい人間が、私でした。

君達は各々のSTAGEを踏み出しました。私も、進まなければなりません。君達に、その勇気と覚悟を分けてもらったから。「大人」になった君達がこれから見せてくれる世界を、その一員となって楽しめるように。

5年間、走り続けてくれてありがとう。5人で迎える5周年のSTAGEを、心から祝福します。

 

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